【活動報告】第1回「鹿沼市民自然災害ネットワークをつくろう」実施報告

 ■開催の目的

 災害リスクの高まっている現在、災害に対する感受性を高め災害に備える。さらに、避難者受け入れ側として必要な知識をシュミレーションしながら習得し、自分達で出来ることを明確化する。

■開催日時:2017年9月24日(日)10:00~16:00

■会場:まちなか交流プラザ2階

■参加者(参加団体):27名(14団体)

<プログラム>

■災害発生時その時に ~目黒巻作成とグループワーク~

 講師:機動パトロール隊 茂木隊長

目黒巻とは・・・東京大学生産技術研究所の目黒教授が発案し、普及を進めている災害イメージトレーニングツールで、発案した目黒教授の名前から「目黒巻」と呼ばれています。

 災害発生時の、自分のいる場所や服装、時間帯などの条件を踏まえ、一人一人が災害に遭った自分の状況を考えて、秒単位、分単位、1日単位というように、発災前後からの災害状況と自分の行動をイメージし、細長い帯状の紙に書き込みをしていきます。

 目黒巻きは知らない人も多く、災害避難ということを身近に感じたという参加者の声もありました。

 

■非常食体験(昼食)

 非常食体験として、アルファ化米(炊いた米を特殊乾燥させた乾燥米飯で、お湯や水で戻すだけで食べられるお米。)の試食を行いました。アルファ化米は、通常の米飯に比べ、若干風味が落ちるので、どのようにしたら美味しく食べられるか、ふりかけなどを使い非常食体験としました。

 

■災害と避難所 ~避難所運営ゲームHUG~

 講師:鹿沼市役所 危機管理課 宇賀神主査

HUGとは・・・H(避難所)U(運営)G(ゲーム)の頭文字を取ったもので、英語で「抱きしめる」という意味があります。

 地震や台風・水害の大規模な災害が起きた場合、家屋の倒壊や火災、山・がけ崩れなどにより、多くの人々が避難所での生活を強いられることになります。

 もし、あなたが避難所で暮らし、避難所の運営をしなければならない立場になった時、最初の段階で殺到する人々や出来事にどう対処すれば良いのでしょうか?避難所HUGは、避難所運営を皆で考えるための一つのアプローチとして考えだされたもので、避難者の年齢や性別、国籍やそれぞれが抱える事情が書かれたカードを避難所に見立てた平面図に適切に配置きるか、また、避難所で起こる様々な出来事にどう対処していくかを模擬体験するゲームです。

 このゲームを通して災害時要援護者への配慮をしながら部屋割りを考え、また炊き出し場や仮設トイレの配置などの生活空間の確保、視察や取材対応といった出来事に対して、思いのままに意見を出しあったり、話し合ったりしながらゲーム感覚で避難所の運営を学ぶことができます。

 

■避難所で大切なこと ~実際の避難所で体験した講話~

 講話者:NPO法人かぬま市民活動サポーターズ理事 井上玉枝

 同じ災害は二度となく、災害の種類・その時自分がどうしているか・避難を受け入れる側に求められることも変わってくる。だからこそ、自分たちになにが出来るか、普段から災害への対策や、防災について考えていかなければならない。そして被災時、一人では解決できない問題も多いため、事前に市民・町民によるネットワーク作りが大切である。今回のイベントを1回限りにせず、継続してネットワークを強化していきたい。